第41回解剖体納骨慰霊法要・納骨式を実施しました。
6月2日(土)午前10時30分から、比叡山延暦寺阿弥陀堂において、ご遺族、ご来賓、しゃくなげ会会員および学生、教職員総勢約430名が参列し、第41回解剖体納骨慰霊法要・納骨式が執り行われました。
法要の中で、塩田学長から今回お祀りした44柱の御霊及びご遺族に対し、慰霊と感謝の意を述べるとともに、「学生は解剖学実習を通じて、自らの目と手で人体の構造を詳細に観察し、それによって人体の複雑さと精巧さを学習し、また、内臓や血管・神経などの構造が一人一人違うということを理解する。さらに重要なことは、医学教育のためにご献体いただいたご遺体に接して解剖させていただくことにより、全ての学生が、ご献体いただいた方の尊いご遺志に深く感謝し、立派な医療人になる覚悟を新たにすることであり、ご遺体こそが全てに勝る先生である。」と述べられました。
続いて、学生代表の大胡滴君が、「私たちはご献体下さいました皆様から生命の尊さ、そして将来医師になる者としての覚悟を学びました。解剖学実習がいかに尊い故人のお気持ちによって支えられているものであるかを改めて感じました。将来の医学・医療の発展のために、ご自身のお身体をご献体される故人の崇高なご遺志を、私たちは生涯をかけて受け止め、教わったこと全てを医療人として社会に還元していかなければなりません。」とご霊前に誓い、故人のご冥福をお祈りしました。
法要に引き続き、故人(献体者)に対する文部科学大臣の感謝状を学長からご遺族代表にお渡しし、併せて、学生の手によりご遺骨をお返ししました。
また、午後からは比叡山横川の大学霊安墓地において、ご遺族、ご来賓、学生等の参列の下に、納骨式が執り行われ、分骨いただいたご遺骨が納骨堂に安置されました。
当日は好天に恵まれ、たくさんのご遺族が大学の霊安墓地を訪れられ、青空の下鮮やかに咲いたしゃくなげの花を眺めながら、故人を偲んでいらっしゃいました。