定年教授の挨拶
九嶋 亮治 教授/病理学講座(人体病理学部門)・臨床検査医学講座(検査部・病理部・病理診断科)

『病理医覚え書』から 40 年
学生時代、一冊の書物『病理医覚え書』と偶然出会ったことが、私の進むべき道を決定づけました。
本学病理学第一講座(現:病理学講座(人体病理学部門))で薫陶を受け、県内各病院での非常勤勤務、そして済生会滋賀県病院の初代常勤病理医としての経験等を経て、2000年に本学医学部附属病院病理部の助教授に着任しました。しかし、思うところがあり、2009年に国立がん研究センター中央病院へ異動し、2014年に本学に復帰してからは、病理医主導による標準的な病理診断システムの再構築と人の集まる組織づくりを最優先課題としてまいりました。その結果、地方の大学病院でありながら多くの若手専門医を輩出する部門へと発展し、国公立大学として初となる病理組織診断のフルデジタル化も実現することができました。
この間、私は消化管病理診断の実践に没頭し、研究面では日独の両恩師から授かった「胃型腺癌」、「胃型腺腫」、「萎縮性胃炎」という宿題を追究し続けることで、この分野のトップランナーの一人として発信を続けることができました。また、ドイツ留学をはじめとする研究活動を通じて築いた欧州・アジアのネットワークへ、多くの学生を自主研修や臨床実習生として送り出すことができたことは、何よりの誇りです。
本学での歩みを支えてくださったすべての皆さまに心より感謝申し上げるとともに、愛する母校のさらなる発展と、次世代を担う若き病理医たちの飛躍を祈念し、退任の挨拶とさせていただきます。
相見 良成 教授/基礎看護学講座(形態生理学)

滋賀医大とともに、(約)50年
私は1979年に本学医学部医学科に第5期生として入学、卒業後は第2外科(当時)に入局しました。1987年からは大学院に進み、解剖学講座で末梢神経系の形態研究を行いました。その後は本学に新設された分子神経生物学研究センター(現:神経難病研究センター)に所属し、1992年から3年間のカナダ留学後もセンターに復帰して研究を続けました。2005年に解剖学講座に移籍し、2007年からは准教授として解剖学教育三昧の日々を送らせていただきました。そして、2016年からは医学部看護学科に教授として迎えていただき、このたび定年を迎えました。
在任中は、教員としての本務である教育・研究以外に、高大連携、学生支援・指導、里親支援事業、メディカルミュージアムの開設・運営など多くの教育関連の仕事を経験させていただきました。いずれも評価されにくい裏方的な仕事ではありましたが、楽しく全力で取り組むことができ、私の人生を豊かなものにしてくれました。これらが少しでも本学のお役に立ったとすれば、大変幸せに思います。
滋賀医大とともに歩んだ約50年の日々は、とても充実したものでした。私に関わっていただいた学生、教職員、全ての関係者の皆様に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。