勢多だより
(2025年6月号)

新任教員の紹介

岩下 拓司 教授/内科学講座(消化器内科)

岩下教授

2025年4月1日付けで内科学講座(消化器内科)の教授を拝命いたしました、岩下拓司と申します。 謹んでご挨拶申し上げます。

自己紹介

私は鹿児島県で生まれ、三重県で育ちました。岐阜大学医学部への入学を機に岐阜へ移り、2001年に卒業いたしました。卒業後も岐阜に残り、岐阜大学第一内科(消化器・血液内科)へ入局いたしました。 滋賀県にもご縁があり、2003年4月からは、当時関連施設であった市立長浜病院に勤務いたしました。 消化器内科を専門としておりますが、2005年に大学院へ進学した際、胆膵内視鏡を研究テーマとし、以来、胆膵疾患を中心に消化器内科の臨床・研究・教育に取り組んで参りました。

滋賀医科大学での診療・研究・教育

消化器内科は、内科医として全身を診療しつつ、消化管や肝胆膵といった腹部臓器を専門とする診療科です。全人的医療を実践するとともに、専門領域の知識のアップデートに努め、新たな手技や治療法を積極的に導入し、地域医療連携を重視しながら最新の医療を提供して参ります。そのためにも、現在のClinical questionを常に意識し、地域で構築する大規模コホートを基盤とした後ろ向き研究を継続して参ります。必要に応じて前向き研究も積極的に行い、医療の発展にも貢献して参りたいと考えております。これらの診療・研究に対する姿勢を、後進である学部生や研修医に伝え、将来の医師を育成するとともに、一人でも多くの仲間を増やしていきたいと考えております。私自身もこれらの目的を達成するために、日々研鑽して参りますので、今後ともご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

澤田 修 教授/眼科学講座

澤田教授

2025年3月1日付けで眼科学講座の教授を拝命いたしました、澤田修と申します。何卒よろしくお願い申し上げます。

先祖を育んだ湖国にて

私は宮崎県出身ですが、私の高祖父・曾祖父・祖父は滋賀県で医院を営んでおりました。日向学院高校卒業後、滋賀医科大学に入学し、先祖の故郷で医師としての道を歩み始めました。1995年に卒業(15期生)し、眼科学講座に入局しました。本学医学部附属病院での研修を経て、済生会滋賀県病院に勤務した後、1997年に本学大学院に進学しました。学位取得後は国立滋賀病院(現・東近江総合医療センター)にて眼科臨床の研鑽を積み、2004年から約20年にわたり、本学の教員として、診療・研究・教育に励んでまいりました。

滋賀県の眼科診療への貢献と後進の育成

人は情報の約80%を視覚から得ており、視覚の状態は生活の質(QOL: quality of life)に大きく影響します。その視覚を守ることこそ眼科医の使命であり、滋賀県唯一の大学病院として、眼科救急や重症例に対応するとともに、臨床・研究を通じて後進の育成に努め、世界に羽ばたく若き医師たちを支援していきたいと考えております。今後とも、ご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

伊藤 甲雄 准教授/生化学・分子生物学講座(分子生理化学部門)

伊藤准教授

2025年4月1日付けで生化学・分子生物学講座(分子生理化学部門)の准教授を拝命いたしました、伊藤甲雄と申します。この場を借りて、これまでにご指導いただきました先生方に感謝申し上げます。

滋賀までの道のり

私は宮城県仙台市出身で、2005年に山形大学理学部生物学科を卒業後、北海道大学大学院医学研究科で博士の学位を取得しました。大学院修士課程のころより細胞接着を軸とした免疫機能の制御に関する研究を行い、京都大学、東北大学、大阪大学で博士研究員、助教として研究に携わってきました。

免疫学を深堀りしていきたい

学位取得以来、主にT細胞の免疫機能の調節を軸とした研究を行ってきました。その後、研究者としての幅を広げたいという思いから、前職の大阪大学では、免疫学から少し離れ、細胞老化に関する研究を行いました。実験手法はもちろんのこと、キャリアパスを意識した研究への取り組みなど、短い期間でしたが貴重な経験をさせていただきました。このたびご縁をいただき、滋賀医科大学で再び免疫学研究に従事する機会を得ることができました。今後は、「癌特異的T細胞療法の確立」、「癌の進展における間質細胞群の機能解析とその制御方法の樹立」に関する研究に取り組んでいきたいと思います。今後ともご指導のほどよろしくお願いします。

 

 

土川 祥 准教授/実践看護学講座(母性看護学・助産学)

土川准教授

2025年4月1日付けで実践看護学講座(母性看護学・助産学)の准教授を拝命いたしました、土川祥と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

自己紹介

私は滋賀医科大学医学部看護学科に第6期生として入学し、在学中は女子バレーボール部に所属しておりました。2003年に卒業後、京都大学医療技術短期大学助産学特別専攻科に進学し、助産師資格を取得しました。その後、本学医学部附属病院にて約10年間、助産師として臨床の現場で多くの経験を積む中で、研究の魅力に惹かれ、本学大学院修士課程へと進学しました。以来、院内の看護研究にも継続して取り組んでまいりました。ご縁をいただき、2016年からは本講座にて、看護師および助産師の教育に携わっております。

生涯にわたる女性支援を目指して

私は臨床で、多くの周産期にある女性と関わってきました。その中で、「その人らしく」過ごしてもらうには、マタニティサイクル期に限らず、生涯にわたる支援が必要であると強く感じています。
❝ゆりかごから墓場まで❞ ―女性の一生涯の健康を支援できる助産師の育成を目指し、今後も教育・研究・臨床活動に真摯に取り組んでまいります。 引き続きご指導、ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

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