勢多だより
(2022年12月号)

新任教員の紹介

村田 誠 教授/内科学講座(血液内科)

村田教授

令和4年10月1日より、滋賀医科大学医学部医学科内科学講座(血液内科)教授ならびに血液内科診療科長を拝命いたしました。滋賀医科大学血液内科をより一層発展させるべく、精一杯努めて参ります。ご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

臨床医として、研究者として

私は平成4年に名古屋大学医学部を卒業後、平成10年半ばまで名古屋第一赤十字病院(現、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院)で臨床の研鑽を積みました。名古屋大学大学院在学中の平成12年から15年まで、研修医時代に興味を抱いた移植免疫学を学ぶため、米国シアトルにあるフレッド・ハッチンソン癌研究センターへ留学しました。帰国後は、名古屋大学医学部附属病院における移植・細胞療法チームの立ち上げ、造血幹細胞移植や免疫療法に関する基礎研究と臨床研究、20余名の大学院生の学位取得、医学部生の教育などに携わってきました。

「滋賀医科大学で治療を受けてよかった」と言っていただける血液内科をめざす

この度、滋賀医科大学血液内科は新しく独立した講座となりました。臨床面では、最新の治療法を遅滞なく導入し、一人一人の患者さんの気持ちに寄り添い、それぞれの患者さんにとって最適な治療を提供していきたいと考えています。この地域の血液内科患者さんに「滋賀医科大学で治療を受けてよかった」と言っていただける診療科をめざします。また、医学部生への教育は勿論のこと、滋賀県をはじめ国内外で活躍し、次世代を担うリーダーとなる血液内科医/研究者を育成します。そして血液内科学の発展に寄与する研究成果の発信をめざします。

 

 

池田 義人 准教授/薬剤部

池田准教授

2022年8月1日より滋賀医科大学医学部附属病院薬剤部の准教授を拝命しました池田義人と申します。2014年に京都薬科大学で博士(薬学)を取得したのち、本学医学部附属病院薬剤部に特任助教として5年間在籍しておりました。

再び滋賀医科大学で研究できることを嬉しく思います

特任助教として就任後、胆汁中にリン脂質を排出するトランスポーター(ABCB4)に関する研究を開始し、現在も私の主要研究テーマとして取り組んでいます。我々は、疎水性の高いリン脂質が胆汁中などの親水的環境へと移行するために、胆汁酸などの両親媒性分子がアクセプターとして作用すると考えていますが、不明な点も多く残されています。本学では、実験実習支援センターの便利さや研究費申請書のブラッシュアップなど研究者にとって素晴らしい環境が整っており、ここで再び研究できることを嬉しく思います。

協働を意識できる医療従事者を輩出していけるよう努めます

また本学は、勉強意欲の高い学生が多いと特任助教時代から感じておりました。「少人数能動学習」や「クリクラ(クリニカルクラークシップ:診療参加型臨床実習)」「附属病院体験実習」を通じて、薬剤師などとの協働を意識できる医療従事者を輩出していけるよう努めていきたいと思います。

今後も基礎研究と臨床研究、医学と薬学、医師と薬剤師の橋渡し的役割を担えるよう精進して参る所存ですので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

 

過去の号はこちらに掲載しています。